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熱中症対策行動計画

2022.07.11

令和3年に「熱中症対策行動計画」が策定されました。熱中症による救急搬送、死亡者が増加しています。適切な熱中症予防に努めましょう。

下記目標の達成に向けて、特に死亡者数の多い高齢者向けの熱中症対策や、地域や産業界との連携強化などの重点対策を体系的にまとめた「熱中症対策行動計画」が策定されました。

熱中症対策における政府の新たな取組 令和3年3月25日

熱中症による救急搬送人員の状況

直近の3年間に最も搬送人員が多く発生

教育機関、仕事場、公衆における搬送人員が全体の34%を占めている

出典:消防庁

熱中症による死亡者の状況

平成30年以降1,000人を超えている

出典:人口動態統計

令和2年夏の東京都23区における熱中症死亡者の状況

計200人(速報値)のうち

・約9割は65歳以上の高齢者

・約9割は屋内

屋内での死亡者のうち

・約9割はクーラーを使用していなかった

出典:東京都監察医務院

熱中症対策行動計画(概要) 令和3年3月25日策定

中期的な目標

熱中症による死亡者数ゼロに向けて、できる限り早期に死亡者数年1,000人以下を目指し、顕著な減少傾向に転じさせる。

令和3年夏の目標

「熱中症警戒アラート」などに基づき、国民、事業所、関係団体などによる適切な熱中症予防行動の定着を目指す

①重点対象分野

1.高齢者等の屋内における熱中症対策の強化

熱中症対策に関する知見を、高齢者等の視点に立って伝わりやすいように包括的に取りまとめ、地方公共団体や民間企業等の協力も得ながら、各府省庁連携して様々なルートを通じてワンボイスで伝えます。

2.管理者がいる場等における熱中症対策の促進

教育機関、仕事場、農作業場、スポーツ施設、イベント会場、避難所等の現場において、熱中症警戒アラートの活用や、暑さ指数の測定・活用などにより、各現場に応じた熱中症対策を徹底します。

3.新型コロナウイルス感染症対策と熱中症対策の両立

マスク着用と熱中症の関係などを含めた、『新しい生活様式』における熱中症予防について、研究調査分析を進め、十分な科学的知見を得ながら、新しい知見を随時盛り込んだ対応策の周知を徹底します。

4.東京オリンピック・パラリンピック競技大会における熱中症対策の促進

多言語での普及啓発、主要競技会場周辺の暑さ指数(WBGT)等の情報発信等、組織委員会や東京都等と連携して、大会本番の熱中症対策に万全を期します。

②連携の強化

1.地域における連携強化

地方公共団体を中心とした、地域住民の熱中症予防行動を促進。また、高齢者等の熱中症弱者への地域での見守りや声かけが実施されるよう、地域の団体や民間企業と連携

2.産業界との連携強化

熱中症に関連した様々な商品やサービスの開発について、民間企業の技術開発や事業展開の後押しを通じた市場の拡充が、熱中症対策の一層の推進に繋がるよう、産業界との連携を強化

③広報及び情報発信の強化

熱中症予防強化キャンペーン

これまで毎年7月に実施してきた熱中症予防強化月間を、令和3年度から「熱中症予防強化キャンペーン」(毎年4月〜9月)として、関係府省庁の連携を強化して広報を実施します。

熱中症警戒アラート

令和3年度から全国展開する「熱中症警戒アラート」について、関係府省庁が連携して多様な媒体や手段で国民に対して情報発信し熱中症予防行動を促します。

参考資料:環境庁HP

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花粉症について2

外へ出かけても寒さを感じにくくなり、心地よい気候が続く春。窓を開けて、家の中に外の空気を入れたくなる季節ですね。 そんな気持ちのいい春ですが、花粉症を抱えている方にはつらい季節でしょう。 マスクや花粉症用メガネで対策をしたり、外から帰ってきたら衣服に付いた花粉を払ってから洗濯したりと、気をつかうことも多いはずです。 この記事では、私たちを悩ます花粉症の基礎知識をご紹介します。 花粉症とは 日本では1960年代になってから、ブタクサ花粉症・スギ花粉症・イネ科花粉症などが報告されるようになりました。その後も現在まで、花粉症は種類・患者数ともに増え続けています。 花粉症は花粉によって引き起こされるアレルギー疾患です。 くしゃみ・鼻水・鼻づまり等のアレルギー性鼻炎や、目のかゆみ・流涙などのアレルギー性結膜炎が最も多く見られます。 まれにではありますが、喘息やアトピーといった症状を併発することもあります。 花粉症は日常生活に与える影響が大きく、国も問題解決に向けてさまざまな取り組みを行っているほど大きな社会問題となっています。 花粉症のしくみ 人の体では、侵入してきた物質(抗原)を自分以外の物質(異物)と判断すると、抗原を無害化しようとする反応(抗原抗体反応)がおこります。 異物を体外に排除しようとする反応は、私たちの体を守ってくれる欠かせないものです。この反応がなければ、私たちの体にはさまざまなウイルスや菌などが簡単に入り込んでしまうでしょう。 しかし、時にはこの抗原抗体反応がひどくなりすぎてしまい、生活に支障が出る場合があります。 これが花粉症の問題点です。 花粉症では、体内に侵入した花粉を異物と認識し、この異物に対する抗体を作り、再度侵入した花粉を排除しようとしているのです。 花粉症の症状であるくしゃみや鼻水は、体内に入った花粉に対して、人間の体が起こす正常な反応なのです。 本来、抗原抗体反応は必要なものですが、花粉症のように体にとってマイナスに働いてしまう場合がアレルギーになります。 2023年の花粉飛散予報 飛散開始は例年並みで、九州から関東にかけて2月上旬から少しずつ花粉が飛んできています。 スギ花粉のピークは例年並みで、3月上旬からピーク入りする地点が多いでしょう。スギ花粉は飛散期間が長く、5月下旬くらいまでは飛んでいる地域があります。 スギと同時にヒノキの飛散もあり、これは6月上旬まで続く見込みです。 また5月6月にはイネ科の花粉症がピークを迎えます。 イネ科花粉症をお持ちの方は、初夏になっても対策をしておくことをおすすめします。 花粉症のまとめ 花粉症のつらさは、かかっていない人にはなかなか理解されにくいものです。 ですが、国としても対策せざるを得ないほど患者数が多く、社会的にもこの状況を無視することはできません。 日本にはスギ林が多いため、今後も花粉症の患者数は増えていくと考えられています。 今、花粉症を発症していなくても、今後はどうなるかわかりません。予防のためにも、花粉症についての正しい知識を持つことが大切なのです。 参考資料:環境省 花粉症環境保健マニュアル https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/2022_full.pdf 日本気象協会 2023年春の花粉飛散予報(第3報) https://www.jwa.or.jp/news/2023/01/18948/

2023.05.16

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喫煙と健康被害

喫煙は、からだに悪いのはわかっているけどやめられないという声も多く聞きます。喫煙は、多くのがんや、虚血性心疾患、脳血管疾患、慢性閉塞性肺疾患、歯周疾患など多くの疾患、低出生体重児や流・早産など妊娠・出産に関連した異常の危険因子です。また、本人の喫煙のみならず、周囲の喫煙者のたばこの煙による受動喫煙も、肺がんや虚血性心疾患、呼吸器疾患、乳幼児突然死症候群などの危険因子となり、周りへの影響も甚大です。 ♦︎受動喫煙を防止するため、法律が改正されました 2018年7月より部分的に実施、2020年4月1日より全面施行! 健康増進法の一部を改正する法律が成立。改正法は、望まない受動喫煙の防止を図るため、特に健康影響が大きい子ども、患者の皆さんに配慮し、多くの方が利用する様々な施設の区分に応じ、施設の一定の場所を除き喫煙を禁止するとともに、管理者が講ずべき措置等について定めたものです。これにより、多くの人が利用する様々な施設において、喫煙のためには各種喫煙室の設置が必要となりました。 →マナーからルールへ ♦︎喫煙は有害物質を吸い込む行為 たばこの煙の中では様々な「燃えかす」が生成されます。「燃えかす」の中には、一酸化炭素・ニコチンといった身体に悪影響を及ぼす物質が含まれています。火をつけるつけないにかかわらず、ニコチン及び発がん性物質に曝露されるという点で、すべてのたばこには健康障害の懸念があります。 ♦︎喫煙による健康障害 以下は、喫煙による因果関係を推定する証拠が確実と言われているものとなります。 ◉がん 肺、口腔・咽頭、喉頭、鼻腔・副鼻腔、食道、胃、肝、膵、膀胱、子宮頸部、肺がん患者の生命予後悪化、がん患者の二次がん罹患、かぎたばこによる発がん ◉循環器の病気 虚血性心疾患、脳卒中、腹部大動脈瘤、末梢動脈硬化症 ◉呼吸器の病気 慢性閉塞性肺疾患(COPD)、呼吸機能低下、結核による死亡 ◉糖尿病 2型糖尿病の発症 ◉その他 歯周病、ニコチン依存症、妊婦の喫煙による乳幼児突然死症候群(SIDS)、早産、低出生体重・胎児発育遅延 ♦︎喫煙と生活習慣病との関わり合い 喫煙は血圧、糖代謝、脂質代謝の全てに悪影響を及ぼすことから、メタボリックシンドロームの合併リスクを増加させることも明らかです。また、受動喫煙により、周囲の非喫煙者もメタボリックシンドロームの合併率を上昇させます。“メタボ対策”としても喫煙は欠かせないのです。 ♦︎喫煙は自分だけじゃなく家族や他の人にも悪影響を及ぼす ◉主流煙 フィルターなど吸い口から喫煙者が吸い込む煙 ◉副流煙 火がついた部分から立ち上る煙 ◉呼出煙 喫煙者が吸って吐き出した煙 ◉受動喫煙 喫煙者でない人が呼出煙と副流煙を吸ってしまう事 ♦︎喫煙の種類 ◉一次喫煙 自ら喫煙すること ◉二次喫煙 自らは吸わないが他者のタバコの煙を吸わされること ◉三次喫煙 タバコの煙がなくなっても、壁や衣類などに付着したタバコの煙にさらされること ●三次喫煙(サードハンドスモーク) たばこの煙はなくても、有害物質がその場に残り、受動喫煙と同様にたばこ由来の有害物質にさらされていることになります。この状態を三次喫煙(サードハンドスモーク)とよびます。有害物質は、たばこを吸った人の吐く息や髪の毛、皮膚、衣類だけでなく、周囲の床や家具、壁紙、カーテン、子どもの玩具、自動車内で喫煙すれば、車内の内装などにも付着したあと、徐々に空気中に再遊離し、数カ月間残存するといわれています。ベランダや外で喫煙する人がいますが、部屋に入ってくるときには、有害物質をまとっています。また、たばこを吸い終わったあとの喫煙者の呼気から40分以上、有害物質が出続けているといわれています。着替えやお風呂に入っても、40分以上経ってからでないと子どもやご家族の受動喫煙を完全に防ぐことはできないのです。 ♦︎加熱式たばこ 加熱式たばことは、たばこ葉またはその加工品を加熱して発生する蒸気を吸引するたばこ製品をいいます。加熱式たばこの煙(蒸気)には、ニコチンや発がん性物質が含まれている! ※加熱式たばこの主流煙には有害物質が含まれていることは明らかですが、販売されてからの年月がそれほどたたないこともあり、現時点までに得られた化学的知見では、加熱式たばこの喫煙および受動喫煙による将来の健康影響を予測することは困難です。 参考資料:喫煙と健康(国立研究開発法人 国立がん研究センター) ♦︎禁煙による効果 喫煙すると24時間で心臓発作のリスクの低下がみられますが、その後比較的早期にみられる健康改善には、せきやたんなどの呼吸器症状やインフルエンザなど呼吸器感染症にかかる危険が低下することがあげられます。禁煙後早ければ1ヶ月たつと、せきや喘鳴などの呼吸器症状が改善します。また免疫機能が回復して、かぜやインフルエンザなどの感染症にかかりにくくなります。さらに禁煙後1年たつと肺機能が改善し、禁煙2~4年後には虚血性心疾患や脳梗塞のリスクが約1/3減少します。肺がんのリスクが低下するのは禁煙5年後以降と少し時間がかかりますが、禁煙して10-15年経てば様々な病気にかかる危険が非喫煙者のレベルまで近づくことがわかっています。 その他考えられる効果:顔色や胃の調子がよくなる、目覚めがさわやかになる、など ♦︎禁煙のコツ〜禁煙開始前にしっかりと準備しましょう ●禁煙開始日を設定しましょう→職場で多く吸ってしまう方は休日から始めましょう ●吸いたい気持ちの対処法を練習しましょう→吸いたい気持ちのコントロールをします ●いつもと違う感覚を身につけましょう→禁煙前に一度意識的に喫煙するようにしましょう ●適切なお薬を選びましょう→自分の力だけで禁煙するよりもラクに禁煙が可能となります 禁煙は自力でも可能ですが、医療機関での禁煙治療や禁煙補助薬を利用すると、ニコチン切れの症状を抑えることができるので比較的楽に、しかも自力に比べて3~4倍禁煙に成功しやすくなることがわかっています。自分に合った方法を取り入れ、禁煙することで、健康的なからだづくりをしていきましょう。 参考資料:ココカラ通信5月号

2023.05.09

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嗜好品とは2

嗜好品とは、生きるために直接栄養を摂る目的ではなく、その人の好みによって味わい、楽しむ、飲食物などの事です。コーヒーや紅茶、酒やタバコなどがこれらに含まれます。その中でも、今回は「嗜好飲料」※アルコール飲料を除くについて詳しくみていきましょう。 嗜好飲料とは 嗜好飲料とは、個人の嗜好を満足させるために用いられる飲料を指します。茶類、コーヒー、清涼飲料、スポーツドリンクやエナジードリンクなどが挙げられます。糖類を含む嗜好飲料の過剰摂取は、エネルギー摂取過多となり、肥満をきたすおそれがありますので注意が必要です。 飲み物に含まれる砂糖の量を知る 自分が普段飲んでいる飲み物から摂る砂糖の量を確認してみましょう。 カフェインに注意 カフェインは、コーヒー豆やカカオ豆、茶葉などに天然に含まれており、コーヒーと茶がカフェインの主要な摂取源となっています。さらに、カフェインは風邪薬や眠気防止薬、酔い止め薬等の市販の医薬品にも含まれていることがあります。カフェインを多く含むエナジードリンクや眠気覚ましのサプリメントの多用により中毒死した例もあり、過剰摂取による健康への影響について注意が必要です。 カフェインが健康に与える影響 カフェインを過剰に摂取し、中枢神経系が過剰に刺激されると、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こります。消化器官の刺激により下痢や吐き気、嘔吐することもあります。長期的な作用としては、人によってはカフェインの摂取によって高血圧リスクが高くなる可能性があること、妊婦が高濃度のカフェインを摂取した場合に、胎児の発育を阻害(低体重)する可能性が報告されています。深夜業に就く方や、運転業務に就く方などは、眠気覚ましのためにカフェインを摂取する機会が多くなる事もあるかと思います。適正な量を確認し、過剰摂取には注意しましょう。 参考資料:農林水産省HP「カフェインの過剰摂取について」 https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html 厚生労働省HP「嗜好品を食べたい場合の量の目安」より 厚生労働省HP eヘルスネットより ココカラ通信5月号

2023.05.02

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認知症とは

鍵を置いた場所を思い出せなかったり、言いたいことがすぐに出てこなかったりしたときに、ふと「認知症」という言葉が頭をよぎるかもしれません。 認知症はすべての人にとって身近な病気です。 高齢者だけでなく、若い人が認知症にかかるケースも少なくありません。 この記事では、認知症について詳しくご説明していきます。 認知症とは 認知症とは、脳の病気や障害といったさまざまな原因によって、脳の神経細胞の働きが徐々に低下していく病気です。 記憶や判断力などが低下してしまうことにより、生活にも支障が出てくるところが認知症の問題点です。 認知症の発症率は、高齢者になるほど上がることがわかっています。 日本における65歳以上の認知症の人の数は約600万人(2020年現在)と推計され、2025年には約700万人(高齢者の約5人に1人)が認知症になると予測されています。 高齢社会の日本では、認知症への取り組みが今後ますます重要になるでしょう。 また、認知症は誰でもなりうることから、認知症への理解を深め、認知症になっても希望を持って過ごせる社会を作ることが大切です。 認知症の種類 認知症にはいくつかの種類があります。 ここではよく見られる認知症のタイプについてご紹介します。 ・アルツハイマー型認知症 認知症の中で最も多いのが、アルツハイマー型認知症です。 脳神経が変化し、脳の一部が萎縮していく過程でおきる認知症です。症状ではもの忘れが見られることが多く、ゆっくりと進行していきます。 ・血管性認知症 アルツハイマー型認知症に次いで多いのが、脳梗塞や脳出血といった血管障害による血管性認知症です。傷ついた脳の場所によって症状が異なるため、一部の認知機能は保たれているのが症状の特徴です。 認知症の症状はゆっくり進行することもあれば、階段状に急速に進む場合もあります。 ・レビー小体型認知症 現実には存在しないものが見えたり、手足が震えたり歩幅が小刻みになって転びやすくなったりする症状が出てくるのがレビー小体型認知症です。 早期発見・早期対応が大切 軽度認知障害という言葉をご存じでしょうか? 認知症のように普段の生活に支障をきたすほどではありませんが、記憶などの能力が低下している状態を指す言葉です。 この軽度認知障害の方の約半分が、5年以内に認知症に移行してしまうと言われています。 認知症では早期発見・早期対応が大切です。 この軽度認知障害の段階で、生活に運動を取り入れたり、食事の改善をしたりすることで認知症の進行を遅らせることができると考えられています。 「まだ自分は認知症ではない」と思っても、以前よりもの忘れが増えたなと思ったら、念のために専門の医療機関を受診してみることをおすすめします。 参考資料:厚生労働省 みんなのメンタルヘルスサイト ココカラ通信4月号

2023.04.25

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春の全国交通安全運動

毎年春になると、全国交通安全運動が行われます。 4月は新しく学校や生活が始まる月ですね。小学生が一人で登校するようになったり、今までと違うルートを使って通学・通勤したりする方もいるでしょう。 このように生活環境が変わるため、年度初めは交通事故が増える傾向にあります。 この記事では、交通事故ゼロに向けて全国交通安全運動についてご説明します。 全国交通安全運動の目的 全国交通安全運動は、国民に広く交通安全の思想を普及するためにあります。 私たちが日々、交通ルールを守り、正しい交通マナーを実践することによって、交通事故は防止できます。 交通ルールを守って安全な通勤・通学に努めているでしょうか? 事故を他人事と思わず、交通安全のために地道に行動することが、交通事故のない世界につながっているのです。 全国交通安全運動の重要項目 全国交通安全運動では、交通ルールの遵守と交通マナーの実践に向けてさまざまな項目が設定されています。 ここでは、全国交通安全運動の重要項目について詳しく見ていきましょう。 ・子どもを始めとする歩行者の安全の確保 幼児・児童の歩行中の交通事故には特徴があります。 まず、小学1年生の事故件数は、他学年と比べても一段と高くなっています。 これは小学校に入ると一人で通学する機会が増えるためです。 小学生は交通ルールを理解していても、まだ実践するにほど遠い年齢です。左右の確認をせずに道を渡ってしまったり、急に進行方向を変えて駆け出すこともあるでしょう。 また、子供の事故は飛び出しによる死者・重症者が多いのも特徴です。 子供たちへ交通ルールを教えることは大切ですが、周りの大人たちも子供の動きに注意しなくてはなりません。 ・横断歩行者事故等の防止と安全運転意識の向上 運転免許をとる際には、「思いやり・ゆずり合い」の気持ちを持って運転することを教えられますね。 また、運転中のスマートフォンの使用禁止や、シートベルト・チャイルドシートの使用義務など、たくさんの交通ルールについても学んできているはずです。 運転者のみなさんはこれらを実践できているでしょうか? いくらルールを知っていても、私たち自身が安全運転意識を持ち、実践しなくては交通事故は減りません。 ・自転車のヘルメット着用と交通ルール遵守の徹底 2023年4月1日から道路交通法の改正によって、自転車に乗る際のヘルメット着用が努力義務化されました。 通学に自転車を使う学生さんや、ロードバイクに乗っている人は、すでにヘルメットを着用している方も多いですね。 努力義務化の背景には、自転車における死亡事故では致命傷の多くが頭部外傷によるものだというデータがあります。 ヘルメットを着用するだけで、事故時の死亡率を下げることができます。自分や家族の安全を守るためにも、ヘルメット着用を検討してみてください。 春の全国交通安全運動のまとめ 交通ルールは理解している、普段から事故にあわないように気をつけている、という方も多いでしょう。交通ルールを守ることは当然だと思っているかもしれませんね。 ですが通学や通勤は毎日のことですから、少し面倒になったり手を抜いてしまったりすることもあるでしょう。 私たちに交通ルールの大切さを思い出させるために、定期的に全国交通安全運動が実施されています。 これを機会に、自分が交通安全ルールを実践できているか考えてみてください。 参考資料:内閣府 令和5年春の全国交通安全運動推進要綱 https://www8.cao.go.jp/koutu/keihatsu/undou/r05_haru/youkou.html ココカラ通信4月号

2023.04.18

衛生教育

健康診断を受けましょう

4月からは新しい年度となり、入学・入社・異動など、新しいステージに立たれる方も多いのではないでしょうか。 年に1回の定期健康診断も、年度始めの4月から始まります。 今回の記事では、健康診断についてご説明していきます。 健康診断の種類 健康診断は大きく二つに分けることができます。 労働安全衛生法などの法律によって実施が義務付けられている「法定健診(定期健診)」と、個人の判断で受ける「任意健診」です。 職場における健康診断は、もちろん法定健診になります。 労働者の健康状況を把握し、業務に役立てるためにも、企業にとって健康診断は必要なものだからです。 健康診断と同じように医療機関で受けられる「人間ドック」は、法定健診よりも検査項目が多く、より高度な検査を行うことが多い任意検診にあります。 法定健診と比べて費用が高くなるため、補助を出している健康保険組合も多いですね。 健康診断を受けるメリット 実際に健康診断を受けるとなると、仕事の調整をし、予約をとり、当日医療機関まで行かなくてはなりません。 皆さんが面倒に感じてしまう気持ちもわかります。 ですが、健康診断のメリットを理解し、面倒な気持ちをちょっと横に置いてみてください。 ここでは健康診断を受けるメリットについてご説明します。 ・労働者にとってのメリット 健康診断は、生活習慣病をはじめとしたさまざまな病気の早期発見・治療に役立っています。 身体の変化や、ちょっとした不調、自分では気づかなかった症状を見つけ、病気になる前の段階で予防するためにも健康診断は欠かせません。 私たちの身体は少しずつ変化しています。去年問題なくても、今年は少し生活習慣に気をつけたほうがいいこともあるでしょう。 健康診断は定期的に受けることで、病気の予防に大きな効果があるのです。 ・事業者にとってのメリット 従業員が健康であれば、安定した労働力の確保が見込めるでしょう。 健康診断結果や医師の所見によって、労働者に作業を任せられるかなどの判断もできます。 適正な従業員の配置を考えるためにも、すべての従業員に健康診断を受けてもらう必要があるのです。 従業員が定期的に健康診断を受けることで、企業は従業員の健康状況の変化まで把握できるでしょう。 健康診断結果は、従業員が常に健康に働けるような保健指導や作業管理のフィードバックにも役立つのです。 健康診断のまとめ 日本人の寿命は年々伸び続けています。ここで大切になってくるのは、寿命だけでなく健康寿命を延ばすことです。健康診断を受け、病気が大きくなる前の段階で発見することは、私たちの暮らしを維持するための大切な方法です。 まだ今年の健康診断を予約していない方、スケジュールを確認して早め早めに医療機関に連絡しましょう。 自分の健康で楽しい生活を守る第一歩として、健康診断を活用してください。 参考資料:厚生労働省 e-ヘルスネット ココカラ通信4月号

2023.04.13

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